甲殿Life~海辺のお家と小さな動く箱

甲殿(こうどの)の青い空、蒼い海、碧い風… 海のある暮らしと遊動生活。

心の声だけを聴いて…

先入観に とらわれた人の目に邪魔されず『直観力』で生きていく… 。
「こうあるべき」といった 他人がどう思うか を基準にしていては、心の声に素直に従うことはできないのです。
なるべく 心を開放してあげて『 私たちは、旅を続けています。』
 

 


 

この度、 高知市内で続けてきたお店を閉店しました。

 

 

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このことは、突然に決めたわけでもなく
私達にとっては、とってもシンプルで素直な気持ちから至ったことなのでした。

 


それは…


キャンピングカーが海辺のお家にやってきて

“バンライフ”というスタイルを暮らしに取り入れ始めた頃から、少しずつ感じてきた心の声が発端だったように思います。

 

 

 

 

 

 

 

思考と感情のバランス


私達は、店内や身の回りを飾り

人をもてなし、個性を発揮できる自由な環境で
多くの人に囲まれていることが、大好きです。

 

様々な方が足を運んでくださった事…
そして何より皆様に愛されていたことに
幸せを感じていました。


連日、店内は大盛況・・・
いつも賑やかに好きな音楽やお酒、会話を楽しみ
人脈も増え、収入も上がり お店も生活も安定していきました…。

 

そんな毎日の中


いつからか・・・

 

本来あるべき姿と、現在の自分との間に差を感じ、落ち込むこともあったり…
思考と感情のバランスが崩れてしまうこともありました。

 

そこで私達は、感情に流されないためにも、客観的な視点で物事を見られるよう、

お店が終わった明け方、キャンピングカーを出し、海や山へ出掛け、毎日 違う場所で

朝を迎え目覚め、“非日常を取り入れた生活”をおくりだしたのです。

 

 

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今、考えると疲れきっていた私達にとっての
「現実逃避」だったのでしょうか…


お店に対して高い理想を持っていた私達にとっては
その理想に近づく原動力になっていたと言っても間違いではないでしょう。

 

ひとつの価値観だけに とらわれず、興味や関心のある分野には とことんのめり込み

時間を忘れ 没頭してきました…。

 

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虚像の自分と実像の自分で悩む彼…

 

「私たちの本質って、なんなんだろう?」

 

少しずつ感じてきた心の声…

 

あるときふと・・・

 

「50歳を過ぎた今 この店のカウンターにいつまで立ち続けられるだろうか?」

 

思いもよらない彼(雄大マスター)の言葉から始まります…。

 

「ご来店していただいたお客さんとの会話が聞き取れない…。」

「聞こえたふりしてその場をしのいでる。」

 

彼は、ここ数年 耳を悪くして炎症させてしまい、コミニケーションの中で聞き取れない会話も随分 多かったようです。

 


話しは、さらに深まっていきます。

 

「今までの自分は、本来の自分ではない自分以上の自分を演じてきたように思う。

言動の選択が自由にできず


良い人、素敵な人だと…
よく思われようとするために言動に縛られてしまう」…と

 

心苦しかった思いを告白…

 


さらに…

 

「見栄を張って自分を大きく見せ、
それが周りに認知されたり評価されると
次もそんな自分か、それ以上の自分でいなければならないし、

一度登った階段を降りられなくなる…

まして、等身大の自分や、ダメな自分をさらすとガッカリされたり

今までの見栄がバレたりすると思ってしまい
いつも自分を大きく見せないといけなくなる。」…と

 

今まで誰にも言えなかった心情をさらけだしてくれたのです。

 

もちろん、仕事なので 家でいる時ほどに素顔ではいられない。

この仕事は、表に出ている自分が本当の等身大のように相手に思われてしまう傾向があるのだと思います。


私の場合も
仕事の帰り道はいつも、その日 お店であった出来事について…
「なぜ、こんなことを人に言われないといけないのだろう」と悔し涙を流すこともありました。

 

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FM番組への出演や、ブログなど…
自分が予想してた以上に いろんな意味で反響が大きく、なぜか中傷が続いたことも少なくありませんでした。

本来、目立つことが好きではなく、自分の持っている要素でカウンターや表に立って仕事をするなんて想像すらしていなかった私…

でも、大勢のお客様の前に立ち、FM番組やブログなどを続けてこられたのは、いつでも彼が心強い味方でいてくれ、落ち込むたびに励まし、助けてくれたお陰であります。

 

24時間、プライベートも仕事も一緒で苦楽を共にしてきた私達は、お互いにおかれている その苦しみがよくわかるのです。

 


今までの自分は、本来の自分ではない
自分以上の自分を演じてきたという彼の気持ち・・・

 


見栄を張り、作られた自分が認められ、評価されても
本当の自分ではないために、嬉しく感じるのは一瞬…。


すぐに心が満たされていない感覚に包まれ 苦しく思う毎日がだんだんと増えてきたのでしょう…

 

「もう 自分の心に嘘をつきたくないし、 ええカッコしぃな自分、見栄っぱりな自分、八方美人な自分が邪魔でならない。」

 

堰を切ったように話し出す彼は
ずっとダメだと思っている自分を否定しながら、心を隠して生きてきたのです。

 


「カウンターの中にいるとお店をはじめた28歳の頃の自分を いつまでも追っかけてしまっている。

50歳を過ぎた今、それは背伸びをしても遠く届かないもの…。」

「誰が一番、本来の自分に幻滅し見下し嫌っているか?」

 

「それは俺自身なわけよ!」

 

 

 

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 私達は、葛藤し悩みました。

 

もう自分をこのへんで認め、許して楽になってはどうなのか…


もっと心が描くままに自分らしく人生を楽しむことが大切なのではないのか…

 

そのような思いと、

 

 

もうひとつは

 

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ハワイを表現するために 見て、感じて、刺激を受け
思いをカタチにまでした「ALOHA VENUS」というお店とどう向き合っていくか?ということ・・・

 

その、はざまで私達は どうしたいのかを自問自答しました。

 

 

すると、彼の方から突然…

 

「見栄っ張りを辞め、等身大の自分で生きる為にも お店を辞めようと思う。」

 

事態は急展開していきます。

 


「お店を閉めて後悔はしないの?」
「お客さんは、寂しがるんじゃない?」


私のこの言葉に対し、彼の心の中のビジョンは もうすでにきちんと整理されてました。

 


「25年間の飲み屋人生の中で…本当にやりきったと思う!」

「若いときは、見栄やプライドが、ものすごく激しかったし、虚栄心もいっぱいで走ってきた」

「今、50歳を超え、考え方も変わった気がするし、やっと等身大の自分になれそうな気がする。」

“ALOHA VENUS”は、ここで一旦閉店をし、等身大の自分になれるまで今までの古い電池パックは外して 充電期間を作ろう!!」

 

 

私達は、長く一緒にいる中で、愛情表現として
内面の感情を表に見せ、たくさん話し合うことを大切にしています。

今回の「お店閉店。これから どうやって生きて行こうか」というテーマも とことん話し合ったのでした。

 

 

 

これからの私たち

 

私たちの出した答えは とんでもない方向へ向かいます…。


でも 私たちにとって どこか現実的な答えでもありました。

 

 

それは…

 

 

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『日本一周をしよう!』

 

 

 

「月日も決めず
時間に拘束されず、行きたい場所へ旅をしようよ!」


「お金とかは、なんとかなるだろう。」

 

「極端な話し、なくなれば たどり着いた土地で転々とアルバイトだってできる歳だ。」

「この旅を充実させ、たくさんのモノを吸収し、たくさんのモノを得て 改めてこの高知へ帰ってこようよ!!」

 

 

 

感銘を受ける出来事

 

数年前 お店に
「雄大くん…旅はいいいよ!」と
オーストラリア大陸を 箱バンで1ヶ月間という期間をかけ 横断したご夫婦がやって来ました。

 

「長期間、店を休業するということはお店の売り上げ的にも大きな損失!…
だが、そんな損失以上に もっともっと大きなモノを得ることができるぞ!」

 

「雄大くんも行くべきだ!」

 

その時、私たちも

「この気持ち、すごくわかる!」と共感してしまい…

 

この時、聞いた
「大きなモノを得る」といううっすらとしたものが
今、彼には、ハッキリと現実的なものになってきたのでしょう

 

 

 

私たちの出した答え…それは「Now or never」

 

キャンピングカーを使って非日常を取り入れた頃から、少しずつ感じてきた心の声・・・

 

私たちが出した答え

 

それは…


お店を辞め
無期限の旅『日本一周!』という
とんでもない計画でした!!


彼には、

50歳という年齢を迎えた男の想いが、無視できないくらい大きくなり


そして、

どうしても消すことができなくなってしまったのだと私は思っています。

 

若い頃 描いた
「夢」とか
「これからのカタチ」なんて
今までの人生で そこそこに楽しんできたのでしょう。

 

 

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 これからは、ただシンプルに
自分の思考、感情、信念を最優先に目を向け、可能性の海に掛けてみたくなったのです!!

 

まだ人生でやり残したことに目を向けるべき歳ではないけれど…

 

今だからこそ出来ること…
「今しかない!」という 男の気持ち!

 

私は、彼の思っている そんな生き方に共感し、賛同したのでした。

 

不思議とこれっぽっちの不安など一切なく、これから始まる人生の歩みを楽しみにしつつ、こんな突拍子もない人生の展開を用意してくれた彼を、とてもユニークに…

また、頼もしく感じます。

 

それだけではなく、いつもそばにいて困ったときには頼れる強い存在であるために、安心感と、尊敬の念も抱いています。

 

 

 

自分達の想いに許可を…

 

こんな決断をした時期
世の中は、コロナウィルスが蔓延
多くの飲食店は臨時休業を余儀なくされていました。

 

すでに“お店閉店”を決めてた私たちも無駄な固定費を削り

「これは違うよな」という経費は、消去法でどんどん排除していきます。

 

あげていくと
「何て大きな経費を払うためにどれだけ頑張ってきたのだろう?」
というのに気付いていくのです。

 

世界規模のこの事態で
世の中の常識…

 

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そして、

高知県の夜の街までも変わってしまいましたが…

 

私たちは
この事態がきっかけでお店を閉める決断をしたのでは ありません。


「次のステップへ進もう!」と…


ディスカッションしてきた自分達に
許可を 出せるタイミングとなったことは、事実なのです。

 

 

 

心の声を聞いて生きる

 

本当の自分の心の声を聴き、自分の心の声に従って生きる。


それは、世の中からしたら、時に「非常識」だったり、
夢とか希望は、自分のものだけではなく、まわりからの期待であったりすることもあるけれど…

 

世間の価値観でも、誰かの期待でもなく、

自分の心が描くままに向かい行動するべきだと

私たちは方向を変えました。


この人生…
本当に好きなことをさせてもらっていると感じています。

 

更に、生活が深くなってきて、自分の好きなコトが暮らしになっている事は本当に幸せです。


それは
私達の周りにいる家族や知人…
過去に時を共にした友人…
いつのまにか通り過ぎた人たち…。

 

そして
未だ見ぬ人たちがいるから出来ている事だと…

 

そんな
全ての人たちに感謝しています。


今回、旅をすることにより家族を また一段と大切に思うことでしょう…

 

今、笑い、抱きあえることを心から感謝し、信頼と絆がまた一段と大きくなっていくことでしょう…

 

 

 

 最後に…

 

暮らしとは とても面白いもので、

手放せば手放すほど

色々なものがやってくるのだなと

今回、身をもって体験しました。

 

それは、感覚を研ぎすませていないと
あっという間に過ぎていってしまいます。


感じるか、感じないか・・・

 

“ALOHA VENUS”というお店があったからこそ
“晴れの日Café”というスタイルができあがったように…


私たちは、まだまだ見ぬ可能性を信じて向かって行こうと思います…。

 

 


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旅先で出会う すべてのモノを受け入れ


そして、ゆっくりと楽しみ


ひとつずつ カタチにしてゆきたいと思います。

 


今回、夫婦で真剣に語り合い 出した答えは…

 

 

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「心が描くままに人生をもっと軽やかに、もっと楽しもうよ!!」

でした。

 


「発見の旅とは、新しい景色を探すことではなく、新しい目で見ることなのだ。」と

何かで読んだことがあります。

 

終着点を定めず
旅の途中をどれだけ楽しく有意義なものにするかを心に秘めて…


 

 

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10月初秋
キャンピングカーに
必要な荷物だけ詰め込み
そんな旅へ出発しようとおもいます。

 


シンプルに…

 

そして…


心の声だけを聴いて…。

 

 

 

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甲殿Life~海辺のお家と小さな動く箱