「もともと、私たちはここ甲殿の地元民ではないのです。」
「売地」の看板を春野町甲殿の海岸線で見つけたのがスタートでした。
雄大:「会社を辞め、個人事業主となった時期です。」
フリーランス…
飲み屋さん1年生では、住宅ローンは当然通らない…
貸してくれる銀行なんて全然ありませんでした。
熱い情熱だけは持ち続け交渉…
2002年5月
トタンの家が、ここ甲殿の海辺に完成しました。
…35歳でした。
でも飲み屋さん。
お酒も入ります。
繁華街から10キロ離れる家への帰宅は…
代行運転かタクシー。
交通費を考えると 帰りたくても帰れない家となり
繁華街でその場しのぎのだらしない生活をおくっていました。
甲殿の家はしばらく放置状態・・・。
頭の中で、思い出すことすらなくなってました。
高知市内でアパート暮らしの中…
アーミ:「甲殿のおうちに愛情をかけないともったいないよ!もっと夢を持って海辺での生活を楽しもうよ!」
一度は 家を手放して県外移住も考えたこともあります。
再会したばかりのアーミのこの言葉で
「自分の建てた家の大切さを もう一度、真面目に考えてみようと思った時期でした。」
アーミの言う…
「もっと夢を持って海辺での生活を楽しむ」
という言葉を
勢力的に思い描きイメージを絵にしてみたりしました。
関連した本を読み…
「甲殿の家」をこれから どういうふうに生かすか 何度も何度も話し合いもしました。
そして、再度 生活の拠点を 甲殿に移すことを決めたのです。
この荒れ放題の“甲殿の家”を“暮らせる家”へと手直しをはじめます。
2015年5月 バルコニー工事。
性格上、一気に仕上げ“カタチ”にしてしまいたい方なのですが、DIYは 超~不得意分野です!
お願いする大工さんの都合もありますし 予算の都合もあります。
少しづつ お店の売上と相談しながら仕上げて行きました。
私たちが 最初に取り掛かったのはバルコニー工事です。
海が見える「渚のバルコニー」が完成しました。
2015年10月 海沿いにふさわしくヤシの木を植えてみます。
“ぬり絵”と“模型”まで作り位置を確認。
同じ方向を向く二人が意見を出し合う…
「自分一人で創るよりもっと素晴らしい暮らしが創れるのでは?と気付いた時期でした。」
2016年2月 台風に負けない丈夫なフェンス取り付け。
大工さんに わざと雑に演出してもらい工事は進みます。
なんとなく生活感も出て 愛着がわいてきました。
アーミとの話し合い、意見を出し合い、初めて創ったのは、
「暮らし」という
これまでに見たことのない新しい“カタチ”でした。
それまでは、自分中心の
好き放題生活で、「暮らし」って何なのかがよくわかりませんでした。
「どう暮らすか。」を話し合い、実行する上で心が豊かになっていく楽しみをはじめて感じたのです…。
お金がなくても自分たちの「暮らしのカタチ」が進歩していくことが幸せだと
この時、アーミに教えてもらったような気がします。
「何でも直ぐに手にいれる満足感」より…
「創る楽しみや新たなことを知るドキドキ感」と「なんとも言えない高揚感」で
今までに味わったことのない楽しさを 感じながら“甲殿の家”の暮らしが このようにスタートしました。
このはじめて感じる貴重な体験を曖昧な記憶にせず…
これからもブログに綴っていこうと思いますので
どうかよろしくお願いいたします。
甲殿life~海辺のお家と小さな動く箱